リップロールやり方について詳しく解説しています。

ボイトレの練習方法
「タングトリル」で舌をリラックス!
喉を開いてスムーズな発声と安定した歌声に

タングトリルは、わかりやすくいうと巻き舌を使ったボイトレ方法です。

「巻き舌とボイトレって関係あるの?」と思うかもしれませんが、タングトリルは歌の上達にとても効果的なボイトレ方法です。

このページでは以下の内容について詳しく解説します。

  • タングトリルのボイトレ効果
  • タングトリルのやり方
  • タングトリルをマスターするコツ

日本語は巻き舌を使う場面が少ないため、はじめからタングトリルができない人も多くいます。マスターするまでには個人差がありますが、正しいやり方で毎日コツコツ練習すれば習得できるボイトレです。

「巻き舌ができない」「少しはできるけどなかなか上達できない」と悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

タングトリルって?

タングトリルって?

タングトリル(Tongue Trill)は、「トゥルルル」と舌を震わせて発音するボイストレーニングです。

英語の「tongue」(舌)と「trill」(震え)という言葉が使われている通り、舌を震わせながら音を出すのが特徴です。

タングトリルを習得すると、舌がしっかり動き伸びのある声が出て、滑舌もよくなります。

これは歌の上達だけでなく、ナレーションなどの声の仕事や演技をするときに感情を込めたセリフを表現できるメリットがあります。またスピーチやプレゼンなどビジネスシーンでも役に立ちます。日常会話で声が聞き取りにくいと言われる人にも効果的です。

タングトリルのボイトレ効果とは

タングトリルは、ボイトレにおいて具体的にどんな効果があるのでしょうか。

舌をリラックスさせる

タングトリルの最大の効果が「舌をリラックスさせられる」ことです。

舌の筋肉がほぐれることで喉が開きやすくなり、発声がスムーズになります。これは歌唱時にとても重要で、ウォーミングアップとしても最適なトレーニングです。

発声の力みがなくなる

タングトリルは、声帯に近い舌根(舌の付け根部分)もリラックスさせる効果があります。声帯や喉周りに無駄な力が入らないため、声帯に負担をかけずに、喉を開いた自然な発声ができるようになります。

呼吸法のトレーニングになる

タングトリルでは舌を震わせ続けるために、ある程度勢いのある強めの息を一定量吐き続ける必要があります。腹式呼吸のトレーニングになり、強い呼吸力が身につきます。

発声が安定し、また長時間の発声でも声が疲れにくくなります。

舌の筋力がアップする

発声や歌唱では、舌の動きが非常に重要です。舌の力が弱いと、舌をうまく動かせず発声や歌唱が思うようにいきません。

タングトリルは舌をスムーズに動かせるようになるため、舌をコントロールする力がつきます。これにより舌の筋力がアップします。また舌根や声帯、喉周りの筋肉も鍛えられ、深みのある発声ができるようになります。

滑舌がよくなる

舌が滑らかに動くようになると発音がクリアになり、聞き取りやすい歌い方や話し方ができるようになります。

日本語は舌をあまり動かさずに発音できる言語なので、タングトリルの習得で滑舌をよくする効果があります。

タングトリルのやり方

それではタングトリルをやってみましょう。巻き舌ができない人とできる人にわけて説明していきます。

巻き舌ができない人向けトレーニング方法

  • 口を軽く開けて舌先の力を抜く
  • 舌先を前歯の裏の付け根あたりにあてる(「ラ」と発音する位置)
  • そのままで強めに息を吐く(腹式呼吸を意識)
  • 舌が下がらないよう意識しながら息を吐き続ける
  • その状態で「ラ行」で発声してみる(「トゥラ・トゥリ・トゥル・トゥレ・トゥロ」というイメージ)
  • 舌が震えるようになったら、「トゥルル」「トゥロロ」など繰り返す
  • 続けて長く出せるようになるまで繰り返し練習する(息は強く、舌は力を抜く)

巻き舌ができるようになった人、巻き舌ができる人向けトレーニング方法

  • 巻き舌をできるだけ長く続ける
  • 慣れてきたら徐々にスピードを上げていく
  • 繰り返し練習を習慣化する

慣れるまでは舌が疲れると思いますが、繰り返し練習で10分くらいできるようになるのを目標に頑張ってみましょう。

舌の筋力がアップして、発声力や発音のクリアさが向上しているのを実感できると思います。

タングトリルをマスターするコツ

タングトリルをマスターするコツ

タングトリルは簡単にできる人もいれば、なかなかうまくできない人もいます。

高度なテクニックは必要ないので、コツコツ練習している間にできるようになる人がほとんどです。苦手意識を持たずにがんばって練習してみましょう。

タングトリルをマスターするコツを紹介します。

舌のストレッチを行う

舌が固まった状態でいきなりタングトリルをやろうとしても、なかなかできません。以下のストレッチを入念に繰り返し、舌の動きがやわらなくなってきたらタングトリルを始めましょう。

  • 口の中で舌を上下左右に動かす
  • 舌を思い切り外に突き出す
ラ行の入った単語を繰り返す

「ラ行」の入った単語を勢いよく発声し「舌先が前歯の裏側のどの部分にあたると震えやすくなるか」の感覚をつかみましょう。

ラ行の中でも舌を震わせやすいのが「ル」だったり「ロ」だったり人によって違いがあります。いろいろ試してみて自分に合った発音を見つけてみましょう。

おすすめの言葉
  • あらら
  • とろろ
  • サッポロラーメン
  • トルトル
  • トゥルルルル など

それでもできない時は、以下の注意点に該当していないか確認してください。

舌に力が入りすぎていないか

舌に力が入りすぎていると舌先がうまく震えません。

「舌先をリラックスさせながら、勢いよく息を吐く」

これを意識しましょう。慣れるまではむずかしいと思いますが、意識して練習することで身についてきます。上記で紹介した舌のストレッチを欠かさずにやってみてください。

吐く息の量が多すぎないか

勢いよく吐こうとした時に、息の量だけが多くなっている場合は注意が必要です。

たくさんの息を吐こうとするのではなく、鋭く勢いをつけた息を吐きます。

鋭い呼吸で発声するためには、腹筋を使った呼吸法が必要です。腹式呼吸のトレーニングも行いましょう。

舌が震えたら、その息の量をキープして吐き続けると長く続けることができるようになります。

リップロールとタングトリルを使い分けて練習しよう

タングトリルと似ているボイトレ方法としてあげられるのがリップロールです。

リップロール

唇を震わせながら発声するボイトレ方法

効果
  • ウォーミングアップとして使われる
  • 声帯や内外の咽頭筋をほぐせるため、喉まわりに力を入れずに発声する「脱力発声」ができる
目的
  • 歌うとき(話すとき)に顔全体や喉まわりに力が入ってしまうとき
  • 喉をウォーミングアップさせたいとき
  • なめらかに高音域(裏声)へ切り替えたいとき
タングトリル

舌を震わせてながら発声するボイトレ方法

効果
  • 声帯のウォーミングアップになる
  • 喉が開いて発声が安定し、発声の表現力がアップするとともに滑舌もよくなる
目的
  • 舌の動きがよくないとき
  • 滑舌がよくないとき
  • 喉まわりが閉まっていると感じるとき

リップロールもタングトリルと同様ボイトレに効果的な方法です。目的や状態に応じて使い分けることで、より効率的にスキルを向上させることができます。

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