ビブラートのかけ方って?
ビブラートってどんなテクニック?
「ビブラート」とは、「声を波打つように揺らす技術」(当サイト用語集より)のことです。一定の音を長く出す「ロングトーン」の際に使用されることが多く、1秒間に6回の揺れが心地よく聞こえると言われています。
ビブラートの種類
ビブラートは、その揺れ幅やスピードによって下記のような種類があります。
出典:DAM★ともちりめんビブラートは、歌手の宇多田ヒカルさんやGACKTさんの歌声をイメージするとわかりやすいかもしれません。独創性を感じさせることができる反面、ビブラートに慣れていない人が使うと「不安定で緊張している」と思われるリスクがあります。
なお、当サイトでご紹介するビブラートについてはちりめんビブラートではなく、一般的にロングトーンで使用されるものについて記載しています。
ビブラートのかけ方
ビブラートかけ方には以下の3種類があります。
- 喉で揺らす
- 顎を揺らす
- 横隔膜で揺らす
どの方法でも、波打つ音程の幅や声の揺れるスピードが一定だとキレイなビブラートになります。
それぞれの練習方法については後述します。
ビブラートができると歌がうまく聞こえる!
ビブラートが上手にできるようになると、歌がうまく聞こえます。
それは、声に表情をつけたり声が心地よく響いたりすることで、歌詞や曲調をはじめとする曲の演出力・表現力を効果的に高めることができるから。「ピッチのズレをごまかせる」という実用的な利点もあります。
また、ビブラートはカラオケで採点項目のひとつになっているため、マスターすると得点アップが狙えます。
ビブラートの練習方法
ビブラートは、かけ方によって練習方法が変わります。
- 喉で揺らす
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喉にある輪状甲状筋という筋肉を揺らすことで、音程を変化させるビブラートです。
細かい音の変化がつけやすいですが、上達するまでは安定せずに不自然なものになってしまいやすいです。 練習方法 「あ~」と声を出し、その音程を基準として「あ~↑あ~↓あ~↑あ~↓」のように少しピッチを上げたり下げたりする。音の幅は気にしなくてOK。少しずつ音程を変えるスピードを速め、声が揺れる感覚をつかむ。
- 顎を揺らす
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顎(口)を小刻みに上下させることで、音程を変化させるビブラートです。
スローテンポな曲に向いていて、演歌歌手がよく使っている方法です。 練習方法 「あ~」と声を出し、顎を「あぅあぅあぅ」というイメージで動かして音を揺らす。
- 横隔膜で揺らす
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横隔膜とは、肺と内臓の間にある筋肉の膜のこと。みぞおちあたりに手を軽く差し込んだ状態で咳払いすると、「べんっ」と跳ね返してきます。この横隔膜を揺らすことで、音量を変化させるビブラートです。
上2つのビブラートに比べて習得するのが難しいですが、その分、自然で安定したビブラートになり、一番理想的であるといわれています。
揺れ方をコントロールしやすく、プロの歌手が出すキレイなビブラートのほとんどが横隔膜を揺らすかけ方です。 練習方法 ①横隔膜を意識するために、短距離走の後のような荒い呼吸(ドッグブレス)をする。咳払いした時のように横隔膜が跳ね返せば成功。
②横隔膜の動きを意識しながら、荒い呼吸から「あ~」という発声に変更する。
上記の方法で横隔膜を揺らす感覚がつかめない場合は、発声しながらみぞおちのあたりを一定の間隔で手で押してみるのも効果的です。
ビブラートが上手い歌手は?
ビブラートのかけ方が上手な歌手の真似をすることも、上達への近道です。
ビブラートが上手な歌手で、聞き取りやすい曲を選んで紹介します。好みの歌を真似したり、自分のビブラートとどう違うのか比較したりしながら学んでいきましょう。
男性ボーカル
- 久保田利伸さん
- R&Bやヒップホップ、ソウル、ブラックなど、幅広い楽曲を歌いこなす久保田利伸さん。抜群のリズム感の持ち主で、曲調やリズムに合わせたビブラートのかけ方で歌の世界観を表現しています。
「Missing」はロングトーンが多用されているので、聞くだけでなく、ビブラートの練習にもおすすめです。
- 平井堅さん
- 日本トップクラスの声量と、安定した高音が魅力の平井堅さん。あえて強調するブレスや効果的に使われるファルセットも魅力的ですが、ビブラートも多く使われています。
「瞳を閉じて」は、曲の全編を通してビブラートを確認できます。
女性ボーカル
- AIさん
- ハスキーボイスが特徴のAIさん。テンポの速いポップな曲でも、ゆったりとしたバラードでも、随所にビブラートが使われています。
紹介する「Story」は、ボイトレのカラオケレッスンでもよく使用される曲です。
- MISIAさん
- 身体全体から出るような声と、超ハイトーンなホイッスルボイスで多くの人を魅了するMISIAさん。安定した太い声でありながら、低音も高音も使いこなし、ロングトーンでも美しいビブラートを聞かせてくれます。
「Everything」はロングトーンが多く、最初はまっすぐで途中からビブラートをかける歌い方が参考になります。
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